母乳育児は、赤ちゃんにとって最高の栄養源です。しかし、母乳育児には悩みや不安もつきものです。例えば、授乳回数や時間はどれくらいがいいのか、乳腺炎にならないためにはどうしたらいいのかなどです。
そこで、この記事では、私が完母で育てた経験から授乳回数と乳腺炎を防ぐ方法を紹介します。また、私が実際に使ってみて効果があったサポートアイテムたちをご紹介します。
授乳回数と時間の目安
授乳回数と時間は、赤ちゃんの月齢や体重、飲む量などによって異なりますが。一般的には、新生児期は1日8~12回、3か月以降は1日5~7回くらいが目安です。授乳時間は、片方のおっぱいで10~15分くらいが適切です。
授乳回数や時間は、赤ちゃんの様子やおっぱいの張り具合などを見ながら左右調整してください。赤ちゃんが満足そうに飲んでくれれば、それが一番です。
授乳回数は月齢に合わせて変化
私は赤ちゃんが生まれてから完母で育てています。授乳回数は、赤ちゃんの月齢や成長に合わせて変化してきました。
新生児期は、1日3時間おきに8~10回授乳していました。この時期は、赤ちゃんのお腹が小さく、すぐに空腹になるので、頻繁に授乳する必要があります。また、母乳の出もまだ安定していないので、赤ちゃんの需要に応えるためにも、こまめに授乳することが大切です。
3か月から6か月までは、徐々に3~4時間ごとに授乳するようになりました。この時期は、赤ちゃんのお腹が大きくなり、一度に飲む量も増えるので、授乳間隔が伸びます。また、母乳の出も安定してくるので、赤ちゃんの飲みたいタイミングに合わせて授乳することができます。
夜間の授乳は、3か月ごろからだいたい22時~7時前後まとまって寝てくれるようになりました。このおかげで、私も夜間の睡眠時間が確保できるようになりました。体内リズムばっちりで離乳食がスタートできました。
私が使っている授乳に必要なアイテム
授乳を快適に行うためには、いくつかのアイテムが必要です。私が使用しているものは以下の3点です。
U字の授乳クッション
授乳クッションは、赤ちゃんを支えるためのクッションです。U字型になっているので、お腹や腰に巻きつけて使います。これがあると、赤ちゃんを手で抱っこせず授乳することができますし、姿勢も楽になります。(首が座るまでは頭を持ってあげないとかもです)
厚手のハンドタオル
厚手のハンドタオルは、母乳を上げていないおっぱいから母乳がたれてしまうのを防ぐために充てておきます。また、上げる前に乳頭マッサージをして出始めの母乳をしみこませて捨てる役割にも使います。これは、出始めの母乳に含まれる菌や汚れを除去するためです。
赤ちゃんの口拭き用のハンカチ
赤ちゃんの口拭き用のハンカチは、授乳後に赤ちゃんの口元を拭くためのハンカチです。柔らかくて吸水性の良いものを選ぶといいです。これは、赤ちゃんの口周りを清潔に保つためです。
乳頭マッサージと遊び飲み対策
授乳において課題になってくることの対策は、乳頭マッサージと遊び飲み対策です。
乳頭マッサージは、乳腺炎を予防するために行います、乳腺から母乳の出が均等になるようにするためのマッサージです。指をC字にして乳輪回りを押す、そのあと親指と人差し指中指をつまむように揃え乳頭とつかみ左右に乳首を左右にこりこりつぶします。これを授乳前に行うことで、赤ちゃんに突然吸われる際の痛みの軽減や母乳の出がスムーズになります。
遊び飲み対策は、3か月ごろから始まる赤ちゃんの遊び飲みを防ぐための対策です。遊び飲みとは、赤ちゃんがおっぱいをくわえたまま、周りの音や光に気を取られて飲むのをやめたり、おっぱいを離したりすることです。これが続くと、母乳の出が減ったり、赤ちゃんが十分に栄養を摂れなかったりする恐れがあります。
遊び飲み対策としては、授乳中は赤ちゃんと目を合わせて話しかけたり、あそんだりおもちゃをかませたりして気分をリセットさせてあげてから飲むか試します。また、30分以上の格闘は腰も痛くなるので時間が来たら母乳の時間を切り上げるようにして赤ちゃんに時間制限があることをわからせます。
歯が生えてきたら注意
授乳中に気をつけなければならないことは、歯が生えてきたら注意することです。歯が生えてくると、赤ちゃんがおっぱいをかみついたりすることがあります。
これは、歯茎が痒くなったり、歯並びを整えたりする本能的な行動です。しかし、これではおっぱいが傷ついたり腫れたりすることもあります。
歯が生えてきたら注意すること
- 授乳前に赤ちゃんに歯ブラシや歯固めなどで歯茎をマッサージしてあげる
- 授乳中に赤ちゃんがかみついたらすぐにおっぱいを離して「痛いよ」と言ってあげる
- 授乳後におっぱいを清潔に拭いて保湿する
- おっぱいが傷ついたり腫れたりしたら治癒力を上げて治すしかないので、ピュアレーン等を塗って保湿してがんばる
- それでも噛むのをやめない場合、授乳を中断し5分くらい赤ちゃんを一人にさせて「噛む=つまらないことが起きる」と思わせる
ピュアレーンは産後すぐ授乳後に塗って保湿をしていました。なぜなら慣れていないためひりひり痛かったためです。ラップでパックするとよいという情報も持っていたので実践してなんとか新生児期を乗り越えました。その後も使い続けました。
乳腺炎を防ぐ方法
乳腺炎とは、母乳が詰まって炎症を起こすことです。高熱や寒気、おっぱいの痛みや赤みなどの症状が出ます。乳腺炎になると、授乳が辛くなりますし、重症化すると入院することもあります。
乳腺炎を防ぐためには、以下のようなことに気をつけるといいそうです。
- 授乳前におっぱいを温めたりマッサージして柔らかくする
- 授乳後におっぱいを冷やして血行を促す
- 授乳後に余った母乳を搾り出しておっぱいを空にする
- ブラジャーはサイズや素材に注意して適切なものを選ぶ
- 水分や栄養をしっかり摂る
- 睡眠や休息を十分に取る
私も2か月まで10日おきに乳房にしこりができてしまい、乳腺炎の手前になったことがあります。陣痛の初期化と思うくらい痛かったです。線のためか肘や呼吸まで苦しくなりました。
自分で絞れればいいのですが、絞る手まで痛くなってしまったりぼたぼた母乳がたれたり大変なので手動でいいので搾乳機があると便利でした。
さらに母乳用のハーブティも試したところ飲み始めてから即効性はありませんでしたが、やはり飲み続けていると効果がありました。10日に1回のペースで痛いしこりができていたのですが、そのハーブティを飲み始めてからはしこりができなくなりました。体が生産する母乳の量を調整しきれただけかもしれませんが助かりました。
葛根湯も同じく乳腺炎の予防に良いとされていたため、風邪予防にもなるので箱で買って飲んでいました。
効果のあった乳腺炎予防商品
乳腺炎を防ぐ方法として、私が実際に使ってみて効果があったサポートアイテムを紹介します。
搾乳機
搾乳機は、おっぱいに吸盤を当てて母乳を吸い出す器具です。電動式や手動式など種類があります。私は手動式のものを使っていました。夫の友達の奥さんは電動派でした。
一晩寝ても胸のしこりが治らず1か月の赤ちゃんに片方20分吸ってもらっても治らず自分でお風呂場で手で絞っても限界を迎え、朝市7時に24時間営業の薬局のウェルシアにかけこんでピジョンの搾乳機を購入しました。そのまま次の授乳の時間の間にシュコシュコ搾乳をしました。痛いし血の気が引くし大変でした。
同じピジョンの哺乳瓶を使用していたので、搾乳機についてくる哺乳瓶と互換性がありラッキーでした。その後も飲み遊びが始まって片方全く飲んでもらえないときなどに、搾乳機は活躍しました。1年と短い期間しか使用しませんが、かなり助けられたのであってよかったです。
メリット
- 授乳後に余った母乳を搾り出しておっぱいを空にすることができる
- 母乳を保存しておけば、パパや保育園などに任せることができる
- 赤ちゃんが飲み切らなくてもおっぱいの張りやしこりを解消することができる
- おっぱいの形や大きさに合わせて吸引力や吸盤のサイズを調整することができる
デメリット
- 搾乳に時間がかかったり血の気が引いてくる場合がある
- 搾乳中に赤ちゃんが泣いたりした場合に対応しづらい場合がある
- 搾乳器具や保存容器などを清潔に保つ必要がある
- 母乳の量や質に影響する場合がある
ハーブティ
ハーブティは、ハーブや花などを煮出して作るお茶です。母乳育児におすすめのハーブティは、フェンネルやカモミールなどです。私はAMOMAのミルクスルーブレンドブティを飲んでいました。
メリット
- 母乳の分泌量や質を改善することができる
- おっぱいの張りやしこりを和らげることができる
- 赤ちゃんのガスや便秘などを解消することができる
リラックス効果や美容効果なども期待できる
デメリット
- 個人差や体質によって効果が出ない場合や副作用が出る場合がある
- 赤ちゃんにアレルギーや発疹などの影響が出る場合がある
- 他の薬やサプリメントとの相互作用に注意する必要がある
- 過剰摂取によって逆効果になる場合がある
葛根湯
葛根湯は風邪に効く漢方薬ですが、乳腺炎予防にもおすすめです。乳腺炎は、風邪の初期症状のような寒気や発熱、頭痛などがあらわれます。そこで、体を温めて血行を良くし、免疫力を高める症状を緩和する効果があります。また、肩こりや筋肉痛にも効くので、授乳姿勢によるコリをほぐしてくれます。
私はクラシエの顆粒タイプの葛根湯を飲んで寝不足で疲れているからだに免疫力が戻るまでのフォローを入れたくて飲み続けました。つわりの時などに医師から処方された漢方を受け取る際に教えてもらった事柄に、漢方は即効性はなく飲み続けることで効果がでるとのことだったのでがんばって飲み続けました。結果風邪もひかず乳腺炎も予防でき良い方向になりました。
メリット
- 市販されているので手軽に入手できる
- 薬とは異なり自然な成分で作られているため妊娠中も授乳中も安心
デメリット
- 副作用として発疹やかゆみ、吐き気などがあらわれる可能性がある
- たくさんとればいいというわけではなく服用量や服用期間に注意が必要
- 口に合わないと継続が厳しい
マタニティブラ(ワンサイズ大きいもの)
ワンサイズ上のマタニティブラとは、通常よりも一回り大きいサイズのマタニティブラのことです。妊娠中や授乳中はバストが大きく変化するため、ジャストサイズのブラでは窮屈に感じたり、バストを圧迫したりすることがあります。これは乳腺や乳管の発達を妨げたり、母乳の流れを悪くしたりする原因になります。
私はつわり期間中にゆるめのマタニティブラを買っておいたのですが、出産直後さらに胸が張ってしまいきつくなってしまいました。そのため、すこしぴったりめのブラをしていたのですが、しこりのできやすさを感じてしまい、マタニティキャミソールや新しくブラサイズを新調することになってしまいました。
ノーブラでも気にしない方はそれでもいいのですが、母乳の出がよいため圧力でにじみ出てしまうため、授乳パットとセットで1枚身に着けていないと服にしみができてしまうため、必要でした。
メリット
- バストに余裕を持たせて快適に過ごせること
- 母乳の出を良くすることです。
デメリット
- 大きすぎるとバストトップが浮いたり、十分に支えられない
- ワンサイズ上でも窮屈に感じる場合はさらに大きいサイズを選ぶ必要がある
ピュアレーン
ピュアレーンは、母乳育児中の乳頭を保護するためのクリームです。100%天然のラノリン(羊毛脂)でできており、授乳前に拭き取る必要はありません。
産後すぐ授乳後にぬって保湿をしていました。なぜなら慣れていないためひりひり痛かったためです、ラップでパックするとよいという情報も持っていたので実践してなんとか新生児期を乗り越えました。その後も使い続けました。
メリット
- 乾燥やひび割れなどで痛む乳頭をすばやくケアすることができる
- 母乳に影響を与えない安全な成分であるため拭かずに授乳できる
- 赤ちゃんやお母さんのリップケアや乾燥したお肌のケアにも使える
- コンパクトで携帯に便利なサイズもある
デメリット
- 個人差や体質によって効果が出ない場合や副作用が出る場合がある
- 他の薬や化粧品との相互作用に注意する必要がある
- 高温や直射日光に当てると溶けたり変質したりする可能性がある
- ちょっと油くさい
まとめ
母乳育児の秘訣を紹介しました。授乳回数や時間は、赤ちゃんの様子やおっぱいの張り具合などを見ながら調整してください。乳腺炎を防ぐためには、おっぱいの温め・冷やし・マッサージ・搾乳などを行ってください。
母乳育児は大変ですが、赤ちゃんとの絆を深める素敵な時間でもあります。短い時間になる母乳育児を楽しみましょう。